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文章添削のツボ60

TIPS60

ツボその9:添削者が身につけるべき4+1の力②

4つめに必要なのは、「④リライト力」です。

「リライト」とは、学習者の文章をより良い状態に書き直すことです。「再び書く」という意味で、「リ・ライト」といいます。

ここで注意しなければならないことは、リライトはあくまでも元の文章を書き直すことで、まったく別な文章を作り上げる「代筆」ではないということです。

学習者の文章をリライトするメリットは、学習者が今作成している文章の「完成形」を提示できることです。

時間がなくて添削で書き直しができない時や、細かく説明するよりも完成形を見せた方が効果的と判断したときは、添削ではなくリライトをするとよいでしょう。

また、適切なタイミングでリライトをしてあげると、次回以降の学習者が理想とする文章のイメージが高まります。

学習者はリライト文を読むことで「自分の文章がここまでよくなるのか」と驚き、次回以降、目標とする文章のレベルを上げてくれるのです。

以上が、添削者としての「基本4技能」になります。的確な書き直しの指示が出せる添削者になるためには、まずはこれらの基本4技能を高める努力をしましょう。

そして、その上で大事になってくるのが、添削者の「⑤人間力」です。

「人間力」というのは、非常にざっくりとした表現ですが、基本的には、添削者がいままでの人生で培ってきた「知識・経験」をもとにした判断力で、それにより、専門的な知識の伝達が可能となるものと思ってください。

また、豊かな経験を積んで高い人間力を持つ添削者は、学習者に対する共感や、学習者が言おうとしていることに対する洞察が可能となります。